ネットニュースなどで見ることが多い「AV新法」ですが、その内容についてはわかりにくい部分もあって知られていないということもあります。
また、AV業界にもいろいろな影響を与えているということもあってAV業界で働く女優はやはり内容を知っておいたほうが良いということになります。
そこでここでは新人AV女優が知っておきたいAV新法の内容について紹介していきたいと思います。
昔からあったトラブルが関係している
なぜこういったAV新法と呼ばれる法律が作られたかということにはいくつか理由があるのですが、そのうちの1つに「契約関係のトラブルが存在していた」ということがあります。
最近では急激に減ってきていますが、昔は無理やりに女性をAV作品に出演させる、望んでいないプレイをさせるということがあり、それがトラブルとなっていました。
そういったトラブルでは契約書自体があいまいなものであったり、女性の年齢確認も厳密ではなかったため実際には18歳未満の女性が作品に出演していたりすることもありました。
こうしたことが原因でトラブルも起きており、それがAV業界のイメージを悪くさせていたということがあります。
しかし近年、AV業界のクリーン化が急激に進められており、契約書をしっかりと交わす、年齢確認を厳密に行うといったことが明確化されてきています。
もちろん業界内の団体もそれに協力することでクリーン化を進めていました。
さらにそういった規制を法令化するということもあってAV新法が作られたという経緯があります。
成人年齢の引き下げが大きなきっかけである
以前からAV業界では契約の内容などについてトラブルが起きるということはありました。
しかしそれらは業界内のクリーン化、コンプライアンス遵守などの動きによって減少してきているという経緯がありました。
それでもAV新法を作らなければならなくなったきっかけが「成人年齢の18歳への引き下げ」です。
ここからAV業界への規則などについて改めて注目されることとなったのです。
ここで注意しないといけないのはこの年齢に関してです。
実は成人年齢が「20歳」から「18歳」に引き下げられたとしてもAVデビューできる年齢については何も変わっていません。
20歳が成人年齢だった時から、AV女優になるための条件は基本的に1つです。
・18歳以上で高校生ではないこと
ということです。
これは18歳が成人になる以前も以降も変わっていない原則です。
つまり今までも18歳の女性はAV女優になることができていたのです。
近年、AVの作品はさまざまなジャンルに分かれています。
ギャル、巨乳、人妻、熟女、素人など色々なジャンルに細かく分かれていることで、幅広い趣味嗜好に対応しているのです。
それらのジャンルの中には「女子高生」もの「妹系」「ロリ系」いった、一見18歳未満のように女性が振る舞っているジャンルがありますが、そういった作品に出演している女優ももちろん18歳以上の女性であり、現役の女子高生ではありません。
単純に若く見える、幼い顔立ちをしている、制服が似合っているといった女優を使うことで、それらしく見せているというだけです。
そのため作品には「女子校生」というあいまいな表現を使ったりしていることもあります。
現在は「風営法」や「青少年保護条例」などの法規則によって、AVや風俗などで働く女性の年齢制限が厳しくなっています。
こうした制度がしっかりと確立され、普及してくる以前では、本物の女子高生などをAVに出演させていたこともあったようですが、現在そういった年齢違反が判明した場合には作成に関係したメーカーや制作会社、プロダクションは行政処分を受けて、重い罰則が課せられるため、年齢は面接時などにも最優先で順守される項目となっています。
そのため、プロダクションで行われる面接などでは、顔写真付きの身分証などを女性に提示させることで、しっかりとした年齢確認が行われます。
プロダクションによっては20歳を超えていないと所属できないというところもあるほどです。
こういった年齢制限はAV女優や風俗嬢などではもはや常識となっており、その地域の条例によっては風俗嬢は20歳以上と定められている場合もあります。
現役の高校生が働けないというのは社会通念上禁止とされているもので、通っている学校の校則に引っかかる、停学や退学につながるということが懸念されるためだとされています。
また、身分証の詐称などは行うことはできません。
他人の身分証などを提示して年齢詐称を行うものに対しては悪質と判断されると本人も罰則を受ける場合があります。
もしこういった身分確認を適当に行って18歳未満や現役の高校生を働かせるプロダクションや風俗店があると非常に危険なところだと言えます。
AV業界ではこの「18歳」というのがラインになっているため、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられても大きな変化はありません。
しかし、こうして2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことを受けて、18歳、19歳の女性が不利な条件によってAVへの出演契約を結ぶ危険性があると考えられて議論が沸き起こったのです。
知っておきたいAV新法の内容とは
2022年6月のAV新法の内容の主旨は以下のようなものです。
・出演者に対して性行為を強制してはならない(第3条)
・出演者の年齢・性別にかかわらず、映像の公表から1年間(施行当初は2年間)は無条件・違約金など無しで、契約を解除できる。(第13条)
・契約解除の場合、制作・公表者が商品を回収するといった原状回復の義務を負う。(第16条)
また事業者に対しては罰則なども定められ、実効性を高める規定も盛り込まれています。
・制作・公表者は、契約時に撮影で求められる性行為の内容などを記した書面を渡したり、出演者が特定される可能性などを説明する義務を負う。(第4-6条)
・虚偽の説明をおこなったり、契約解除を防ぐため脅した場合、事業者は3年以下の懲役または300万円以下の罰金を課せられる他、法人の場合は1億円以下の罰金。(第20-22条)
さらに出演者を保護する規定として、
・撮影は、契約書などの提供から1か月経過後におこなわれる。(第7条)
・作品の公表は撮影から4カ月を経ておこなわれ、撮影後には出演者に映像確認をおこなう必要がある。(第9条)
といったものがあります。
この法案については、
「画期的な内容になった」
「全年齢を救済できる」
「非常に強力な法案」
「被害者の尊厳や人権を守り、被害の予防や救済を実現するために必要な法律であると評価している」
といった賛成意見や、
「AV業者に都合の良いAV新法」
「性搾取を正当化する新法」
といった反対意見が出ています。
3.AV新法によってこれからデビューする女優が注意するべきこと
賛否両論なAV新法ですが、現役女優を含む業界関係者に対して行われたアンケートでは、「収入が50%以上減ったという回答が37%、7.8%は収入が0になった」という結果が出ています。
AV新法で重要なのは、これからデビューするという女優に対してしっかりとAV撮影の内容について説明し、契約をしていくということを重視しているという部分です。
同時にすでに多くの作品に出演しているベテラン女優に対しても何十枚にもわたる契約書を交わさなければならないこととなっていることが大きな弊害となっています。
撮影に関係しているスタッフ全員が契約書を書き、欠員が出た場合は撮影が延期になるという状態が起こってしまっているのです。
さらに「撮影まで1ヶ月」「公表まで4ヶ月」という期間が決まっているため、実際に出演契約をしても作品が公表されるまでは半年近くかかるということになります。
やはりAVメーカーとしても、契約に時間がかかる、公表まで4ヶ月かかる、一年以内に女優が無条件で契約解除を求めた場合は販売できなくなるといったことを嫌って新人を使うのではなく、すでに実績のあるベテランを使うという方が安心と考える場合があります。
つまりこれからデビューするという女優はこういったAV新法の内容と、現在のAV業界の状態を把握した上で行動していく必要があるのです。
まとめ
2022年になって成人年齢が20歳から18歳へと引き下げられたことはAV業界にも影響を与えました。
その中で2022年6月15日に成立した「AV新法」は業界やそこで働く女優たちにも大きな影響を与えています。
新人女優などは特にこういった法案の内容などをしっかりと知った上で、業界知識をつけていくことが必要なのです。
AV女優が健康維持のためにやってること
AV女優はなんといっても体が資本です。
そのため、トップクラスの女優たちはエステなどで美容に気をつけると同時に健康維持にも気を使っています。
ではAV女優の健康面は実際どうなっているのでしょうか。
ここではAV女優の健康面と健康維持のために行われていることについて紹介していきたいと思います。
性病などは実際にはほぼない
AV業界にあまり詳しくない人は「AV女優は性病は大丈夫なのか」と考えることがあります。
しかし実際にはAV業界では性病はほとんどありません。
AVの作品に出演する女優は性病検査を受けることが決められており、それを受けて問題ないと判断されなければ出演することができないのです。
一般の女性がそこまで頻繁に性病検査を受けてはいないということを考えると、はるかに安全と言えるのかもしれません。
また、撮影に参加する男優も同様です。
男優も定期的に性病検査を受けており、プロ意識を持って作品に参加しています。
もし男優が原因で業界に性病が広がるようなことがあれば仕事を続けていくことができなくなってしまいます。
AV作品の中には「素人もの」「ナンパもの」などがありますが、そうした作品に出演しているのは本物の素人ではありません。
素人のふりをしている企画女優となっていますので、もちろんそうした女優も検査を受けています。
そういった理由によってAV業界には性病はほとんど存在していないのです。
精神病などの女優もほとんどいない
AV女優が精神病、心を病んでいるというのも言われることがありますが、これも昔の話です。
数十年前は借金などを理由に無理やりAVの仕事をしている女優がおり、精神を病んだり、リストカットをするということがありました。
しかしAV業界はクリーン化が進み、今ではAV女優は人気の職業となっています。
地上波のテレビ番組やアプリのゲームなどに出演することも多く、明るいイメージとなってきているのです。
そうした中では精神病を持っている女優は減少していったのです。
トップクラスの女優の中にはまず存在していないと言えます。
また、近年ではプロダクションのマネージャーの仕事として所属している女優のメンタルケアも含まれており、精神的に支えるということが行われていることもその理由の一つだと言えるでしょう。
注意しないといけないのは依存症
性病や精神疾患などは急激に減少しているAV業界ですが、注意しなければならないものがあります。
それが「依存症」です。
たとえば「買い物依存症」があります。
AV女優としてある程度知名度と人気が上がってくると、一般のOLなどの仕事をしているよりも高額な収入を得ることになります。
そうなったときに仕事のストレスなどを解消するために買い物をしてしまうということがあるのです。
ある程度収入を得ているために、高額な買い物もできてしまうという状況がそれをさらに進めてしまうことにつながっています。
ただ、こうした浪費癖や買い物依存症の女優は近年減ってきていると言われています。
高額な収入があっても堅実に貯金などをする女優が増えてきていると言われている傾向があるのです。
他の依存症としては「整形、美容依存症」があります。
AV女優が美容に力を入れるのは悪いことではないのですが、整形などをし始めると次々としていきたくなり、歯止めがきかなくなるということがあります。
周囲がもう整形などはする必要がないと感じていても、自分の中では必要性を感じてしまい、どこまでも整形をしてしまうということがあります。
健康維持に必要なこと
AV女優の中でもトップクラスの女優は体力面、精神面ともに健康であることを維持するためにさまざまな努力をしています。
もちろんスタイル維持などの美容面もそうですが、やはり健康面が仕事をしていく上でもっとも重要となるためです。
過労からくる免疫不全に注意する
人気女優、特に企画単体女優などは多忙なスケジュールで撮影が行われています。
月に10本以上の作品に出演することも多く、体力面でかなり厳しい状況となりやすいのです。
撮影だけでなく、撮影会、握手会、サイン会などのイベントもありますし、テレビやネット番組の出演、グラビア撮影なども入ってくると休みがほとんどなくなります。
また、撮影が毎日のようにある人気女優は「免疫」が低下することも注意が必要です。
撮影時には1つの絡みがあると、そのたびにシャワーを浴びることとなります。
体の表面には常在菌と呼ばれる体調を安定させる菌があるのですが、1日に何度もシャワーを浴びることでこうした常在菌が存在できなくなっていくのです。
そのため免疫力が低下していくこととなり、忙しさからくる過労と合わさって体調不良につながってしまうのです。
トップクラスの企画単体女優などはたびたび体調不良に悩まされることが多く、数ヶ月~半年ほど休業するということも珍しくありません。
特に忙しい、AVの撮影が多いという女優はこうした免疫力の低下に注意しているのです。
暴飲暴食を避ける
プロ意識が高い女優は当然のことのように暴飲暴食を避けています。
これはスタイル維持や美容のためでもあるのですが、健康面の管理、体調管理などのためでもあります。
また、過度のアルコール摂取は仕事に影響することもあります。
AV女優は心身ともにストレスを感じることが多く、その解消のためにアルコールを摂取しすぎてしまうということがあります。
アルコールを摂取しすぎる状態が続くとアルコール依存症につながることもあります。
アルコール依存症となっている女優は肌がガサガサになりやすく、顔色も不健康なものになります。
もちろん体型も崩れていきますし、二日酔いの状態が続いているとセックスにも集中できません。
こうなってくるとAV女優として良い仕事ができるわけもありませんし、人気も落ちていくこととなります。
プロダクションやメーカー、制作会社などからの評判も悪くなっていってしまうでしょう。
ストレスの解消などからアルコールを飲みたいという時もあるかもしれませんが、飲み過ぎたり、それが依存症になってしまうほどは飲むのは避けるのが賢明だと言えます。
体力の維持につとめる
AV女優の仕事をしていく上で体力は必要不可欠な要素となります。
そのため、トップクラスの女優たちは体力の維持につとめています。
トレーニングジムに通っている女優が多いのはそのためです。
筋力を鍛えることでスタイルを維持するという意味合いもありますが、ランニングマシンで走り込みを行ったり、プールで泳いだりするのは体力面を鍛えるという意味合いもあります。
こうして普段から体力面を鍛えておくことで代謝を上げていき、免疫力の強化も行っているのです。
AV女優たちが引き締まった身体をしているのも、撮影やイベントなどが連続していてもバテることなく仕事をするのを続けていくことができるのもこうして普段から体力面を鍛えているということが関係しているのです。
まとめ
AV女優という仕事は精神面でも体力面でも「健康」であることが求められます。
ストレスを感じやすい仕事でもあり、多忙にもなりやすい仕事でもあるからこそ、健康でなければいけないのです。
そのためには普段から体力面を鍛える、免疫力の向上につとめる、暴飲暴食を避けるといったことをしていくことが必要となります。
健康を維持して仕事をしていくことを心掛けていきましょう。